一般社団法人日本病態栄養学会の学会賞であるアルビレオ賞は、病態栄養学に関して優秀な研究業績 (人および疾病に関する臨床研究が含まれること) を日本病態栄養学会会誌その他の学術雑誌に発表し、日本病態栄養学会の発展に貢献した、学会正会員に贈呈されるもので、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は2012年度より本賞を後援しています。2024年度の「アルビレオ賞」は2024年5月10日~9月30日の期間に募集され、2025年1月17日~19日に開催された第28回日本病態栄養学会年次学術集会で、1名の受賞者が決定いたしました。

 

日本病態栄養学会は、日本における臨床栄養学、特に病態栄養学の発展を目的に、臨床医、栄養学研究者、管理栄養士が一堂に参加して疾患の病態研究を行い、効率の良い栄養療法の実践と新たな栄養療法の開発を目指し設立されました。糖尿病や心血管疾患、脳血管疾患、癌などの生活習慣病の増加が深刻な問題となる中、予防や治療の基本となる食事療法や栄養管理はより重要となりつつあります。日本病態栄養学会の学会賞「アルビレオ賞」は、病態栄養学のさらなる発展を目的として発足しました。

 

日本病態栄養学会の理事長である清野 裕 先生は、今回の受賞者決定について以下のように述べています。

「老年栄養領域の臨床研究においてこれまでの臓器から見た食事・栄養療法では不十分であることから臓器横断的なオーダーメードな食事・栄養療法やリハビリテーション支援など重要性を明らかにし、非常に有意義な研究は今後の活躍も期待されることから本受賞となりました。」

 

また、受賞者の愛知医科大学 栄養治療支援センター 教授 前田 圭介 先生からは以下のコメントをいただきました。

「この度は歴史と名誉のあるアルビレオ賞に選んでいただき誠にありがとうございました。より一層引き締めて研究を続けて参りたいと思う所存でございます。高齢者の病態栄養は現在も科学的なエビデンスが少ない領域なので今後多くの調査や研究者が増えることを期待しています。」

 

最後に、清野 先生から同賞を支援するノボ ノルディスク ファーマに対して次のコメントをいただきました。

「2012年第1回より協賛をいただきましてありがとうございます。第13回を迎え長年に亘り日本病態栄養学会の病態栄養学に関する研究の発展に対し、ご理解をいただき、多大なご支援を賜りましたことを心より御礼申し上げます。」

2024年度の受賞者は以下とおりです。

受賞者:前田 圭介 (愛知医科大学 栄養治療支援センター )

研究課題名:「サルコペニア・摂食嚥下障害・悪液質に関する老年栄養領域の臨床研究」

(左から) 受賞の盾を持つ 愛知医科大学 栄養治療支援センター  前田 圭介 先生、日本病態栄養学会 理事長 清野 裕 先生