本資料は、ノボ ノルディスク (デンマーク本社) が、5月26日に発表したプレスリリースの翻訳版で、報道関係者の皆さまへ参考資料として提供するものです。内容や解釈については、正式言語である英語が優先されます。英文オリジナル版は、こちら (novonordisk.com) をご参照ください。翻訳版は、日本の法規制等の観点から、一部削除、改変、または追記している部分があります。なお、本資料の研究は、特定の医薬品の使用を前提としない疫学的観察研究であり、特定の医薬品の有効性または安全性の評価を目的としたものではありません。
- ノボ ノルディスクによる観察研究 「POSEIDON」(18カ国・18,904例)において、ガイドラインに基づく標準治療下においても心血管疾患患者で心血管炎症の高い有病率が確認されました1,2。
- 動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)と慢性腎臓病(CKD)患者、または心不全患者の約5人に2人に心血管炎症が認められました1,2。
- 心血管疾患患者において、心血管炎症は、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの独立したリスク因子であり、現在の心血管ケアにおける重要なアンメットニーズを示しています3。
デンマーク・バウスヴェア、2026年5月26日 – ノボ ノルディスクは、ギリシャ・アテネで開催された第94回欧州動脈硬化学会(EAS)において、リアルワールドエビデンス研究「POSEIDON」の最新結果を発表しました。本研究により、ガイドラインに基づく標準治療を受けている場合でも、心血管疾患患者において心血管炎症が高頻度で認められることが示されました。本研究では、ASCVDおよびCKDを併存する患者の約5人に2人で心血管炎症が確認され、主要心血管イベントとの関連が示唆されました2,4。
また、European Journal of Heart Failureに掲載されたPOSEIDON研究の別解析では、心不全患者においても約5人に2人に心血管炎症が認められることが示されています¹。
POSEIDON研究では、心血管炎症は高感度C反応性タンパク(hsCRP)値2 mg/L以上として定義しました¹。hsCRPは、心血管炎症を評価する上で最も一般的に使われ、広く利用できる血液バイオマーカーです4-6。これらの結果は、現在の心血管ケアにおける重要なギャップを示唆しています。ガイドラインで推奨される治療に基づき、コレステロール、血圧、血糖などの従来のリスク因子を管理している場合でも、心血管炎症が原因となる心血管リスクが残存していることが示されています3,7。本研究は、この高リスク集団における心血管炎症の有病率を評価した、大規模グローバル研究の一つです1,2。
ノボ ノルディスク 上級副社長兼チーフメディカルオフィサーのFilip Knopは、次のように述べています。
「POSEIDON研究は、標準治療を受けているにもかかわらず、ASCVDおよびCKD、または心不全患者において、心血管炎症が持続的なリスクの重要な要因となっていることを示す重要なエビデンスを提供しています。心血管炎症によるリスクの実態を理解することは、この重要なアンメットニーズに対応する革新的な治療法の開発に向けて不可欠です。」
POSEIDON研究には、2023年から2025年にかけて、欧州、北米、南米、アジア太平洋地域の18カ国で18,904例が登録されました1,2。このうち13,475例がASCVDを有し、その42.7%(5,757例)がCKDを併存していました。また、11,809例が心不全患者であり、すべてのタイプの心不全(左室駆出率保持型、軽度低下型、低下型)が含まれています1,2。
心血管炎症は、ASCVDの発症および進展において重要な役割を果たします8,9。複数の研究において、心血管炎症を有する患者では、心筋梗塞、脳卒中、心血管死といった主要心血管イベントのリスクが増加することが示されています3-5。また炎症はCKDの進行にも寄与し、CKDが炎症を促進することで、心血管リスクが増幅される可能性が示唆されています9。さらに、心血管炎症は心不全においても重要な役割を果たし、これはすべてのタイプの心不全に共通して認められ、肥満や腎疾患などの代謝性疾患患者において特に多く認められます1,10。
Carolyn S. P. Lam氏 (シンガポール国立心臓センター心臓内科シニアコンサルタント、Duke-NUS医科大学 心血管・代謝疾患シグネチャーリサーチプログラム教授) は、次のように述べています。
「本研究は、炎症が周辺的な問題ではなく、現在利用可能な最善の治療にもかかわらず依然としてリスクが残存する何百万人もの心血管疾患患者に影響を及ぼす、共通のリスク要因であることを明確に示しています。特に注目すべき点は、多様な患者集団においても一貫した炎症シグナルが認められ、炎症を直接標的とする治療から最も恩恵を受ける可能性が高い患者を特定するという、実践的な道筋を示唆しています。これは残余心血管リスクの捉え方を再定義するものであり、同時に、実際のアンメットメディカルニーズに対応する新たな抗炎症療法の可能性を強調しています。」
近年、心血管疾患における炎症の重要性が認識されており、欧州心臓病学会(ESC)、米国心臓協会(AHA)、米国心臓病学会(ACC)のガイドラインでは、積極的な予防介入の指針として、hsCRPの上昇がリスク評価のバイオマーカーとして位置付けられています11,12。
POSEIDONは、ASCVD (±CKD)患者または心不全患者における高炎症リスク(hsCRP ≥2 mg/L)の有病率および特性を評価するために設計された、大規模・多国籍・横断的観察研究です。2023年から2025年にかけて18カ国で18,904例が登録されました。炎症マーカーが急性状態ではなく、心血管由来の炎症を反映するようにするために、直近の感染、入院、予定外受診があった方は除外されています1,2。
心血管炎症は、ASCVDの主要なドライバーであり、標準治療を受けている患者においても残存する心血管リスクの重要な要因として認知が高まっています。また、心血管炎症は心不全においても重要な役割を果たしており、その関連はすべてのEFサブタイプ(左室駆出率保持型、軽度低下型、低下型)に共通し、特に肥満、慢性腎臓病や代謝性疾患で関与しています。hsCRPは心血管炎症の代表的なバイオマーカーであり、2 mg/L以上は心筋梗塞、脳卒中、心血管死などのリスク増加と関連しています4-6。コレステロール、血圧、血糖といった従来のリスク因子に対して標準治療が行われているにもかかわらず、ASCVD患者の多くは、持続する炎症に起因する心血管リスクの上昇に引き続きさらされています。同様に、あらゆるタイプの心不全患者においても、心血管炎症は症状の重症化および全体的な心血管リスクの増加と関連しています2,3,7。
ノボ ノルディスクは、1923年創立のデンマークに本社を置く世界有数のヘルスケア企業です。私たちのパーパスは、糖尿病で培った知識や経験を基に、変革を推進し深刻な慢性疾患を克服することです。その目的達成に向け、科学的革新を見出し、医薬品へのアクセスを拡大するとともに、病気の予防ならびに最終的には根治を目指して取り組んでいます。ノボノルディスクは現在80カ国に約68,800人の社員を擁し、製品は約170カ国で販売されています。日本法人のノボ ノルディスク ファーマ株式会社は1980年に設立されました。詳細はウェブサイトをご覧ください。 www.novonordisk.co.jp
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