糖尿病のエビデンスづくりに貢献して10年
2010年7月27日
PRESS-10-16
7月24日、一般社団法人糖尿病データマネジメント研究会(以下、JDDM)は設立10周年を祝いました。
JDDMは、糖尿病データ管理ソフトウェアを使用している医療機関の医師を中心に構成・設立され、運営されています。本研究会はCoDiC(正式名:Computerized Diabetes Care)という糖尿病データ管理ソフトウェアを用いて、糖尿病治療の実態の把握と改善を目的とする多施設共同研究を行っています。収集されたデータの評価と解析を行い、研究会活動を通して糖尿病医療の質の向上と発展に貢献し、国民の健康と福祉の増進をはかることを目指しています。
この10年の間に、JDDM会員施設数は2001年の28施設から、2010年7月現在で87施設と約3倍に増えました。また、CoDiCへの登録患者数は、25,710人から110,250人と約4.5倍となり、日本の糖尿病領域では最大規模かつ、過去10年間にわたる治療および治療薬の変遷が把握できる貴重なデータベースとなります。
これまでの実績として、日本語論文を7報、英語論文を11報発表し、また日本糖尿病学会学術集会では62演題、海外の学会では6演題の発表を行っています。
JDDMの基礎研究による過去10年間のHbA1c値の平均推移は、2001年の7.05%(1型、2型を含む)から2009年には6.79%に下がりました。収集されたデータの評価と解析を研究会で検討することも改善に結びついていると考えられます。
JDDMの代表理事であり、富山大学大学院 医学薬学研究部 特別研究教授 小林 正先生は次のように述べています。「継続は力なりといいますが、継続をデータという形あるものに残すことにより、より良い治療が可能になります。HbA1cの平均値の低下など、糖尿病治療の改善に貢献してきたと思いますが、2型糖尿病患者において56%がまだHbA1c値6.5%以上であり、今後も糖尿病治療をさらに向上させるべく研究を継続していきたいと思います」
【参考資料】
■HbA1c
HbA1c(グリコヘモグロビン/エイチビーエーワンシー)値は患者さんの過去1~2カ月間の平均血糖値を反映する指標です。血糖コントロール指標ではHbA1c値が最も重視され、主要な判定はこれによって行われています。
血糖コントロール指標と評価
指標 |
優 |
良 |
可 |
不可 |
不十分 |
不良 |
HbA1c値(%) |
5.8未満 |
5.8~6.5未満 |
6.5~7.0未満 |
7.0~8.0未満 |
8.0以上 |
(出典:日本糖尿病学会編 科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン、第2版. 19頁、南江堂、 2007より引用、一部改変)
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