2型糖尿病患者におけるインスリン療法の強化で低血糖発現頻度を 高めず優れた血糖コントロールを3年間維持 – 4-Tスタディの結果から
2009年10月27日
PRESS-09-32
(欧州現地時間:2009年10月 22日発表)
日本語抄訳・再編集版、内容や解釈については資料の正式言語である英語が優先します。
カナダ・モントリオールで開催されている国際糖尿病連合(IDF)主催の国際糖尿病学会議で発表された4-Tスタディから、2型糖尿病患者に対しインスリン療法を強化しても重大な低血糖の発現頻度を高めることなく良好な血糖コントロールを達成することが可能であることが示されました1。4-Tスタディとは、‘Treating to Target in Type 2 Diabetes(2型糖尿病における目標値を目指した治療)’のことで、3つの異なるインスリン療法を3年間にわたり比較した多施設無作為化比較対照試験です。筆頭著者であるルーリー ホルマン教授(オックスフォード大学糖尿病治験ユニット)が報告を行い、10月22日、米国の学術誌『ニュー イングランド ジャーナル オブ メディシン』のオンライン版にも論文が掲載されました。
4-Tスタディでは、メトフォルミンおよびスルホニル尿素薬による治療でヘモグロビンA1c値(HbA1c)が良好でない2型糖尿病患者708名を、ノボラピッド®30ミックス(二相性インスリンアスパルト-30)1日2回投与、ノボラピッド®(インスリンアスパルト)1日3回投与、レベミル®(インスリンデテミル)1日1回投与に割り付けました。1年後に、HbA1cが6.5%を超えている場合、それぞれノボラピッド®1日1回投与、レベミル®1日1回投与あるいは、ノボラピッド®1日3回投与を追加しました。3年後の平均HbA1c、HbA1c7%以下の達成率、低血糖発現頻度および体重増加を評価しました。
良好な血糖コントロールを長期にわたって維持することにより、糖尿病合併症リスクの低減が可能であることはよく知られていますが、異なるインスリン療法間で、安全に血糖コントロールを維持することを比べた大規模な直接比較試験はこれまでに行われていませんでした。4-Tスタディは、3つの異なるインスリンによる治療の開始と強化(すべてインスリンアナログ製剤)を比較することを可能にした、‘treat-to-target(目標値を目指した治療)’ のインスリン療法におけるこれまでに発表された最長の無作為化比較試験です。
4-Tスタディでは、3年後の平均HbA1cは群間で差はなく(6.9%、95%信頼区間6.8-7.1)、HbA1c7%以下達成率はすべての群で高い割合でした(ノボラピッド®投与開始群:67%、レベミル®投与開始群:63%、ノボラピッド®30ミックス投与開始群:51%)。ノボラピッド®30ミックス投与開始群では、試験期間中、インスリンを追加された患者数はノボラピッド®およびレベミル®投与開始群と比較して少なく、同等のHbA1cを達成しました。
患者・年あたりの低血糖の発現件数(中央値)は、HbA1cのいずれの値でも比較的低値でしたが、ノボラピッド® 投与開始群で最も高値でした。すなわち、レベミル®投与開始群で1.7件、ノボラピッド®30ミックス投与開始群で3.0件、ノボラピッド®投与開始群で5.5件、体重増加の平均は、それぞれ3.6kg、5.7kg、6.4kgでした。レベミル®1日1回で投与を開始した群は、ノボラピッド®でベーサルボーラス療法を行っても、体重増加は有意に低値でした。有害事象の発現率は3群で同様でした。
ノボ ノルディスクのチーフサイエンスオフィサーであるマッズ クロスゴー トムセンは、この結果に対して次のように述べています。「厳格な血糖コントロールは、低血糖の発現頻度を高めるため、実臨床では難しいと糖尿病の世界では言われていますが、4-Tスタディの結果から必ずしもそうではないことが示されました。治療のアルゴリズムはそれほど難しいものではなく、すべての投与群で試験を終了した患者さんは多く、HbA1c6.5%未満の患者さんにおいても低血糖などの有害事象の発現率も低く、本試験から良い結果が得られました」
2型糖尿病は進行性の疾患です。これは、患者さんが行っている治療で良好な血糖値を得られなくなった場合に、用量や治療法を変える必要があることを意味します。
マッズ クロスゴー トムセンはまた、次のように述べています。「4-Tスタディの結果は、ほかのより短期間の試験から得られた知見を支持するものとなりました。すなわち、レベミル®によるインスリン治療の開始は低血糖発現頻度が低く、体重増加を最も抑制するということです2,3。4-Tスタディからまた、ノボラピッド®30ミックス1日2回投与開始群では治療の中止や治療の強化を行った患者さんは、ほかの2群と比較して少なかったことが示されました。これは、この製剤が簡便で効果的な治療の選択肢であるといえます。私たちは、Diabetes UK(英国糖尿病協会)とともに、この試験をサポートできて光栄に思いますし、進行性の疾患である2型糖尿病患者さんにおけるインスリン治療の開始と強化の方法について、4-Tスタディが理解の向上に貢献したと認識されると考えています」
References
1 Grade 3 Hypoglycemic events no./patient/yr Median (95% CI) per three arms: 0, Holman R et al, NEJM Oct 29, 2009.
2 Philis Tsimikas A et al, Clin Ther 2006; 28(10):1569?81. Comparison of once-daily insulin detemir with NPH insulin added to a regimen of oral antidiabetic drugs in poorly controlled type 2 diabetes.
3 Rosenstock J et al, Diabetologia 2008; 51:408?416. A randomised, 52-week, treat-to-target trial comparing insulin detemir with insulin glargine when added to glucose-lowering drugs in insulin-naive people with type 2 diabetes.
この件についてのお問い合わせは、
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 広報部まで。
ノボ ノルディスク社につきましては、www.novonordisk.com(英文)にてご覧いただけます。
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