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「糖尿病の子供たちの10人中9人は学校での支援が得られない」
- DAWN Youth (ドーン ユース)のグローバル調査結果をローマで発表 -


2008年9月25日
PRESS-08-24

糖尿病ケアのリーディングカンパニーであるノボ ノルディスク社(社長:ラース レビアン ソレンセン/ Lars Rebien Sørensen、本社:デンマーク)は9月8日、国際小児思春期糖尿病学会(ISPAD)と共同で、DAWN Youth (ドーン ユース)調査1)の結果を発表しました。

本調査は、昨年9月に発表された「糖尿病に関する青少年憲章」2)を受けて、2007年から2008年にかけてグローバルに実施された小児思春期糖尿病の患者さんの心理社会的な側面に焦点をあてた最大規模の調査です。糖尿病の若者、糖尿病の子どもを持つ親または保護者、ならびに医療従事者を対象に行われました。調査に参加した8カ国、6,789人から回答が得られ、糖尿病を持つ子供たちが、学校で様々な課題や偏見に直面している実態が明らかになりました。 

  • 小児糖尿病患者さんの10人のうち6人は、学校で適切に糖尿病の管理を行っていない(主治医の回答)
  • 同10人のうち9人は、学校で糖尿病のために助けが必要になってもスクールナース*に頼れない
  • 小児糖尿病患者さんは、他の生徒たちよりも早い時期に学校から落ちこぼれる傾向がある

会見では、ISPAD事務局長のトーマス ダーネ教授が調査結果の概要を発表した後、患者さんや家族から、欧州各国で糖尿病の子供が保育園や小学校から入学を断られたというエピソード等が話されました。 「現在、糖尿病の子供たちが学校で置かれている状況は容認できるものではありません。今こそ、親、学校職員、そして医療従事者がそれぞれの立場で責任を果たし、協力して状況を良くしていかなくてはなりません」と、ダーネ教授は述べています。

「日本でも課題はありますが、発表された欧州の状況の深刻さにはかなり驚きました」と言うのは、会見に参加した日本糖尿病協会の小児糖尿病対策委員で東京女子医科大学糖尿病センターの内潟安子教授。内潟教授は、ドーン ユース調査の日本代表として、日本での調査に深く関わってきました。 グローバルの結果と違い、日本では、調査された268名の保護者の7割以上が、「糖尿病だからといって子供の学校活動が阻まれたことはない」、また、8割以上が、「助けが必要な時に養護教諭や担任教諭からのサポートが得られる」と答えています。3)

糖尿病患者さんと家族が十分な教育と心理社会的支援を受けられるようにするための様々なプロジェクトが、ドーン ユースの取り組みを通して世界各国で進みつつあります。「ノボ ノルディスク社は、糖尿病の子供たち全員が教育を受ける権利、学校で安全な環境を整備してもらう権利を与えられるべきだという信念をもっています。私たちは今後とも、糖尿病の子供たちを取り巻く状況を明らかにし、小児期発症の糖尿病についての啓発をすすめ、糖尿病の子供たちやご家族の方が発言する機会をつくる活動を続けていきます」と、ノボ ノルディスク社のエグゼクティブ バイス プレジデント兼チーフ オブ スタッフのリセ キンゴーは述べています。

ドーン ユース調査の結果の一部は、今年の米国糖尿病協会年次学術集会(ADA)、ISPAD、そして欧州糖尿病学会年次総会(EASD)で発表になりました。 全体の結果は11月に発表され、国際糖尿病連合(IDF)の機関紙である 「ダイアビーティス ボイス(Diabetes Voice)」にも特別企画として掲載される予定です。

*養護教諭は1947年から施行されている学校教育法によって、学校に置かなければならない教育職員。欧米でのスクールナースが常駐の教育職員でないことと異なる。養護教諭は基本的には各学校1名常駐、大規模な学校では複数配置も最近は増えている。
 
背景情報

1) 2) DAWN (Diabetes Attitudes, Wishes and Needs) Youth(ドーン ユース)について
ドーン ユース調査は、子供や若者の糖尿病の実態と糖尿病が生活に及ぼす影響に関する情報を集める目的で、2007~2008年に実施されました。調査対象は、18~25歳の糖尿病の若者、0~18歳未満の糖尿病の子供をもつ親または保護者、医療従事者で、調査に参加した8カ国で6,789人 の回答が得られました。 学校はドーン ユース調査の主要テーマの一つです。

ドーン ユースは、特に心理社会的課題の克服に焦点を当て、糖尿病の子供や若者とその家族の生活を改善するために、患者さんやご家族および周囲の人々が意見を述べること、また糖尿病に関する研究や活動を支援することをねらいとしています。共同研究、国内調査、実態調査やベストプラクティスの共有を通じて、問題を浮き彫りにし、関係者が連携して行動を起し、糖尿病あるいはそのリスクをもつ若者と子供の生活を改善していくことが期待されています。

ドーン ユースは、ノボ ノルディスク社、国際糖尿病連合(IDF)、ならびに国際小児思春期糖尿病学会(ISPAD)の連携による、2007年にIDFにより発表された『糖尿病に関する青少年憲章(Diabetes Youth Charter)』を踏まえたグローバルな取り組みです。IDFの2007年と2008年のテーマである「子供と若者の糖尿病」にも合致しています。
参考:「DAWN Youth・鈴木万平糖尿病学国際交流財団調査研究」
小児思春期の糖尿病患者さんの実態調査結果を発表


3) DAWN Youth・鈴木万平糖尿病学国際交流財団について
日本糖尿病協会の鈴木万平糖尿病学国際交流財団から支援された小児思春期糖尿病に関する調査と、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社が企画した国際共同研究であるDAWN Youth スタディの趣旨が近いことから、日本糖尿病協会は、DAWN Youth・鈴木万平糖尿病学国際交流財団アドバイザリーボードをおいて、日本糖尿病協会研究として、2007年に「DAWN Youth・鈴木万平糖尿病学国際交流財団調査研究」を発足させました。 調査は、2007年6月20日から9月3日に行われ、18歳未満のお子さんの保護者を対象とした調査については、268名の参加、18歳から25歳までの患者さんを調査した調査については、247名が参加しました。
参考:ノボ ノルディスク、「糖尿病に関する青少年憲章」を国際糖尿病連合と策定
「糖尿病に関する青少年憲章(Diabetes Youth Charter)」発表プロジェクト概要の日本語版を世界糖尿病デーに公開

子供の糖尿病について
糖尿病は、小児慢性疾患のひとつで、年齢を問わず発症し、就学前やよちよち歩きの幼児の患者さんもいます。1型および2型糖尿病のいずれも、世界視野でみれば小児と青少年の発症率が急激に上昇しつつあります。 現時点では世界で毎日200人以上の子供たちが新たに糖尿病を発症しています。小児期に糖尿病になると、大人で発症するよりも若い時期から合併症(網膜症、腎症、神経障害等)の発症リスクが高まり、また心血管系疾患も合併しやすく、若くして死亡することもあります。 糖尿病は、身体はもちろん、精神的、そして社会的な面でも患者さんに影響を及ぼす疾病であるため、患者さん自身とその家族に大きな負担感をもたらしています。よって、糖尿病のお子さんは家族や周囲の人々からきちんと注意を払ってもらい、良好な血糖コントロールを維持していかなければなりません。なお、2型糖尿病は、かつては成人特有のものとされてきましたが、現在では太り過ぎや肥満が原因で小児でも増えつつあり、急激な都市化や生活習慣の欧米化に伴い開発途上国での大人ならびに小児の患者増加には、特に注目されるところです。

†2009年5月訂正

この件についてのお問い合わせは、
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社  広報部まで

ノボ ノルディスク社につきましては、 www.novonordisk.com (英文)にてご覧いただけます。