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新規糖尿病治療薬ヒトGLP-1アナログ(一般名: リラグルチド)による
2型糖尿病治療の有用性を示す試験結果


2008年6月23日
PRESS-08-16
内容や解釈については資料の正式言語である英語が優先します

糖尿病領域における世界のリーディングカンパニーであるノボ ノルディスク社(社長:ラース レビアン ソレンセン/ Lars Rebien Sørensen、本社:デンマーク)はリラグルチド(1日1回投与のヒトGLP-1アナログ)の第3相臨床開発プログラムを構成する5つの臨床試験のうちの4つの試験、LEADTM1、LEADTM2、LEADTM3、LEADTM5について、第68回米国糖尿病学会年次学術集会(米国、サンフランシスコ)で発表しました。

リラグルチド単独療法は2型糖尿病患者さんの血糖値降下、体重減少および降圧に有効
~より早期にリラグルチドを投与することにより有効性とベネフィットが持続~
(米国現地時間:2008年6月9日発表)

第68回米国糖尿病学会年次学術集会(ADA)において、ヒトGLP-1アナログ「リラグルチド」の単独療法は、広く使用されている経口糖尿病治療薬のSU薬(一般名:グリメピリド)と比較して、2型糖尿病患者さんの血糖コントロールを統計学的に有意に改善するとの臨床試験の結果が発表されました。

さらに、リラグルチドはグリメピリドと比較して以下のベネフィットを示しました。
統計学的に有意な体重の減少
統計学的に有意な低血糖リスクの低下
統計学的に有意な収縮期血圧の低下

前治療が食事・運動療法であった患者さんにリラグルチド1.8mgを12カ月投与したところ、HbA1c値は大幅に低下し、62%の患者さんが米国糖尿病学会の治療目標であるHbA1c7%未満を達成しました。

米国ワシントンD.C.のメドスター研究所科学部門の研究部長で、この試験の治験責任医師でもあったロバート E. ラトナー博士は、「これまでに糖尿病治療薬による治療を受けたことのない2型糖尿病患者さんに1日1回投与のリラグルチドを初期治療として用いることによって、試験終了時に血糖値、体重、収縮期血圧が有意に低下していただけでなく、試験期間を通じて継続的な血糖抑制効果が確認されました。リラグルチドによる血糖抑制効果の持続性から、リラグルチドは糖尿病のより早い段階に使用した方がよりベネフィットがある可能性があります」と述べています。

本試験(LEADTM 3)について
本日発表されたのは、リラグルチドの第3相臨床開発プログラムを構成する5つの臨床試験の1つ、LEADTM 3試験の結果です。

これは、2型糖尿病患者さんを対象として、リラグルチドの2つの投与量(1.2 mgまたは1.8 mgを1日1回投与)の有効性と安全性を、グリメピリド(8 mgを1日1回投与)と比較することを目的とした52週間の国際多施設共同無作為二重盲検実薬対照ダブルダミー並行群間比較試験です。試験に参加した2型糖尿病患者さんは、それまで食事・運動療法のみによって治療を受けていたか、経口糖尿病治療薬単剤(最大用量の半量以下を2カ月以上の投与)による治療を受けていました。食事・運動療法を受けていた患者さんのHbA1c値は7.0~11.0%、経口糖尿病治療薬単剤による治療を受けていた患者さんのHbA1c値は7.0~10.0%でした。

試験結果から、いずれの投与量のリラグルチド投与群でも試験開始時より血糖コントロールが大幅に改善され、その血糖コントロールはグリメピリドと比べて統計学的に有意に良好であることが示されました。また、前治療が食事・運動療法の患者さんのほうが、経口糖尿病治療薬で治療されていた患者さんより、リラグルチドの投与によりHbA1c値は大きく低下しました。

また、グリメピリド投与群では体重増加がみられましたが、リラグルチド投与群ではいずれの投与量においても体重が有意に減少し、さらにリラグルチド投与両群ではグリメピリド投与群に比べて収縮期血圧が有意に大きく低下しました。食事・運動療法または経口糖尿病治療薬単剤療法で血糖値が不十分な患者さんに、リラグルチド単剤による治療を行った52週間の試験結果は以下のようなものでした。

 

リラグルチド
1.8 mg

リラグルチド
1.2 mg

グリメピリド

患者数

247

251

248

HbA1C(平均値、%

 

 

 

試験開始時

8.2

8.2

8.2

試験開始時からの変化

-1.14

-0.84

-0.51

前治療が食事・運動療法の患者群

-1.60

-1.19

-0.88

前治療が経口糖尿病治療薬の患者群

-0.71

-0.47

-0.17

HbA1C値が7%未満に低下した患者の割合(%

 

 

 

全体

50.9

42.8

27.8

前治療が食事・運動療法の患者群

62.0

58.3

30.8

体重(平均値、kg

 

 

 

試験開始時

92.6

92.1

93.3

試験開始時からの変化

-2.45

-2.05

1.12


LEADTM3におけるリラグルチドの安全性と忍容性について

この試験中に重大な低血糖は報告されませんでした。軽度の低血糖を起こした患者さんの割合は、グリメピリド投与群よりリラグルチド投与両群の方が統計学的に有意に少ないという結果でした。最もよくみられた有害事象は悪心、下痢および嘔吐で、ほとんどが一過性のものであり、重症度は軽度から中等度でした。

リラグルチド併用療法は2型糖尿病患者さんの血糖降下、体重減少および降圧に有効
(米国現地時間:2008年6月9日発表)

第68回米国糖尿病学会年次学術集会(ADA)において、ヒトGLP-1アナログ「リラグルチド」と経口糖尿病治療薬との併用により、2型糖尿病患者さんの血糖値(血糖コントロール)、体重、および収縮期血圧が統計学的に有意に改善されるとの臨床試験の結果が発表されました。

本試験では、リラグルチドと経口糖尿病治療薬との併用により、統計学的に有意なHbA1C値の低下、体重減少、空腹時血糖値の低下が示されました。さらに、収縮期血圧も低下したことから、2型糖尿病患者さんの心血管リスクをさらに減少する可能性が示されました。

オーストラリア シドニー大学のステファン コラギウリ代謝・健康学教授(Professor of Metabolic Health)は、「糖尿病の多くの人々は、血糖コントロールだけでなく、体重や血圧の管理もしなければなりません。1日1回投与のリラグルチドは2型糖尿病の治療にとても大きな進歩をもたらすと考えられます」と述べています。

発表されたデータは、リラグルチドの第3相臨床試験プログラムを構成する5つの臨床試験のうちの3つの試験、LEADTM1、LEADTM2、LEADTM5で得られた結果です。これらの試験は他のいくつかの医薬品臨床開発プログラムとは異なり、2型糖尿病の治療によく用いられる治療薬を対照薬として用い、リラグルチドとの比較を行いました。これらの試験結果のうち、リラグルチド1.8 mg投与群を対照治療と比較して得られた重要な結果は、下表の通りです。

臨床試験

リラグルチド投与群

 

対照薬投与群

主な指標

血糖コントロール

体重

収縮期血圧

 

LEAD1TM

リラグルチド+グリメピリド

ロシグリタゾン+ グリメピリド

リラグルチド投与群で有意に改善

リラグルチド投与群で有意に減少

リラグルチド投与群でより低下したが有意差はなし

 

LEAD2TM

リラグルチド+メトホルミン

グリメピリド
メトホルミン

同等

リラグルチド投与群で有意に減少

リラグルチド投与群で有意に低下

 

LEAD5TM

リラグルチド+メトホルミン+グリメピリド

インスリン グラルギン+
メトホルミン+
グリメピリド

リラグルチド投与群で有意に改善

リラグルチド投与群で有意に減少

リラグルチド投与群で有意に低下


HbA1c値の低下は、リラグルチド+メトホルミン+グリメピリド群で最も大きく、1.3%低下しました。またLEADTM5におけるリラグルチド投与群におけるHbA1c値の低下は、インスリン グラルギン+メトホルミン+グリメピリド群より大きいものでした。さらに、リラグルチドは3つの試験のすべてにおいて収縮期血圧を低下させ、そのうち2つの試験では対照治療と比べて統計学的に有意に低下(2.7~4.5 mmHg低下)しました。それぞれの試験でリラグルチド投与群では、対照薬投与群より統計学的に有意に体重が減少しました。メトホルミン+グリメピリドの治療にリラグルチドを追加投与した患者さんではインスリングラルギン追加投与群と比較して3.4 kgの統計学的に有意な体重減少がみられました。

LEADTM1、2、5におけるリラグルチドの安全性と忍容性について
3つの試験のすべてにおいて最もよくみられた有害事象は消化管症状(悪心、下痢、嘔吐など)で、ほとんどが軽度で一過性でした。3つの試験でリラグルチドを投与した患者さんのうち4~27%が軽度の低血糖を報告しました。

本試験のデザインについて
これら3つの臨床試験は26週間の無作為化二重盲検比較対照試験として行われ、ノボ ノルディスク社のLEAD臨床試験プログラムの一環として、2,700名以上の2型糖尿病患者さんを対象に実施されました。試験に参加した患者さんは、リラグルチド、プラセボ、または対照薬の投与に無作為に割り付けられ、それぞれ、グリメピリド、メトホルミン、あるいはグリメピリドとメトホルミンの2剤との併用治療を受けました。

【背景情報】

リラグルチドについて
リラグルチドはヒトGLP-1アナログ製剤で、グルコース濃度依存的、つまり血糖値が高い場合にのみインスリン分泌作用を発揮するため、低血糖の発現リスクが低くなります。また食欲抑制作用があり、他のほとんどの糖尿病治療薬は体重を増加させますが、リラグルチドは体重減少が確認されています。1日1回投与です。

LEADTM(Liraglutide Effect and Action in Diabetes)プログラムについて
LEADTMは血糖が十分にコントロールできていない2型糖尿病患者さん約4,000名を対象とした臨床開発プログラムです。このプログラムは、40カ国以上で行われた5つの無作為化、二重盲検試験から構成されています。
  • LEADTM 1及び2は、異なる用量のリラグルチドの効果を、経口糖尿病治療薬単剤(グリメピリドまたはメトホルミン)との併用により検討しました。
    LEAD
    TM3は、リラグルチド単独療法の効果を、グリメピリド単独療法と比較しました。
  • LEADTM4は、異なる用量のリラグルチドの効果を、経口糖尿病治療薬2剤(メトホルミンとロシグリタゾン)との併用により検討しました。
  • LEADTM5は、経口糖尿病治療薬との併用において、リラグルチドの効果をインスリン グラルギンと比較しました。本試験では、代表的な糖尿病治療薬であるメトホルミンとSU剤(グリメピリド)の併用療法を受けており、血糖コントロールが十分でない患者さんを対象としました。
     

この件についてのお問い合わせは、
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社  広報部まで

ノボ ノルディスク社につきましては、 www.novonordisk.com (英文)にてご覧いただけます。