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国内最大級の糖尿病患者データベースを使った「糖尿病バロメーター」を発表


2008年3月11日
PRESS-08-02

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社(代表取締役社長:クラウス アイラセン、本社:東京都千代田区)及び有限責任中間法人糖尿病データマネジメント研究会(以下:糖尿病データマネジメント研究会)は本日、糖尿病ケアの指標を示す「糖尿病バロメーター」プロジェクトを共同で開始することを発表しました。

「糖尿病バロメーター」プロジェクトは、患者さんの大規模実態調査をもとに、日本の糖尿病治療の現状を把握しようという試みで、主要指標としてはグリコヘモグロビンA1C(HbA(エイチビーエー)1c)*平均値を用いて数値のモニタリングと改善を行うプロジェクトです。糖尿病データマネジメント研究会が管理している国内最大級の糖尿病患者データベースから数値を導き出し、日本糖尿病学会が設定した目標値との比較において状況を評価します。(*添付資料参照)

2006年の調査に参加した52施設、33,241人の患者さん(1型、2型を含む糖尿病全体)をもとにした結果はHbA1c: 6.99%でした。(日本糖尿病学会のガイドラインの目標数値は6.5%未満) 右図は、HbA1cのコントロール状態を温度計に模したうえに色分けしたもので、平均値が、目標値よりも高い(黄色)であることを示しています。

糖尿病の予防とケアの向上のためにさまざまな取り組みが行われていますが、糖尿病の蔓延をくいとめコントロールしていくためには、今までの施策の結果や現状の治療方法などを総合的に把握することによってはじめて改善が可能になると考えられます。ノボ ノルディスクと糖尿病データマネジメント研究会は、「糖尿病バロメーター」プロジェクトがこうしたニーズに応える最初の有意義な指標になればと考えています。

 

糖尿病データマネジメント研究会代表理事の小林正医師(富山大学附属病院病院長、厚生労働省の戦略研究J-DOIT2 研究リーダー)は、この取り組みについて以下のように述べています。「HbA1cは糖尿病の治療において非常に重要な指標であり、また改善していく必要のある指標です。HbA1cを改善していくことは、他の疾病と比較して難しいことが分かっており、全ての関係者が協力して改善に取り組まなければなりません。国内最大のデータベースを使った『糖尿病バロメーター』プロジェクトは、日本の糖尿病治療における血糖管理の現状を浮き彫りにしており、医療従事者にとって有用な指標になるでしょう。」

ノボ ノルディスクは、「糖尿病バロメーター」プロジェクトが、糖尿病治療の向上につながることを期待しています。本プロジェクトはノボ ノルディスク社が世界中で行っているChanging Diabetes® Barometer(チェンジング ダイアビーティス バロメーター:添付資料参照)の一環でもあります。

また今後、アークレイ株式会社(本社:京都市中京区、代表取締役社長:土井 茂)が自社のデータ管理システムメックネットケアラボを使用し、本バロメータープロジェクトのHbA 1c のモニタリングと改善活動に参加する予定です。

アークレイ株式会社は世界初のグリコヘモグロビンA1cの測定装置をはじめ、患者様が自身の血糖値を管理するための自己血糖測定器などの医療用分析器及び専用試薬の研究・開発・販売しております。自己血糖測定器をはじめ、糖尿病関連製品の多くは国内トップシェアを誇り、糖尿病検査のスペシャリストとして日々開発に取り組んでいます。

<添付資料>
■ 日本における糖尿病
日本における糖尿病の患者数は増えており、2002年の発表では740万人、2010年までには1,000万を超えると予測されています。糖尿病は、発見が遅れたり血糖コントロールが不良な状態が続くと、平均寿命や患者さんのQOLに深刻な影響を及ぼします。医療費など社会的負担も大きくなり、合併症の治療や死亡による直接および間接費用は、1兆円を超えます。

  • 糖尿病患者数(糖尿病が強く疑われる人): 約740万人 (2002年度 厚生労働省 糖尿病実態調査報告)
  • 糖尿病予備軍: 約1,620万人(同上)
  • 2010年の糖尿病患者数(予測): 1,080万人 (健康日本21計画策定検討会報告書)
  • 糖尿病の医療費: 約1.2兆円 (厚生労働省 2004年度の国民医療費の概況)
  • 糖尿病が原因による年間死亡者数(推定): 約13,600人 (2005年度 人口動態統計(確定数)の概況)
  • 1年間に新たに診断される糖尿病網膜症による身体障害者数: 約3,000人 (1988年 厚生省「視覚障害の疾病調査研究」)
  • 糖尿病は透析導入の要因の第1位 (2005年 (社)日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」

■ HbA1c と「糖尿病バロメーター」
HbA1c(グリコヘモグロビン/エイチビーエーワンシー)値は患者さんの過去1~2ヵ月間の平均血糖値を反映する指標です。血糖コントロール指標ではHbA1c値が最も重視され、主要な判定はこれによって行われています。


(グラフをクリックすると拡大図が表示されます)
出典:科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 日本糖尿病学会編 南江堂 2007

医師が患者さんにHbA1cを説明する際HbA1cの値に「30」を足して体温にたとえる方法があります。例えば、「HbA1cが8%を超えているのは熱が38度を超えているようなものです。高熱が続くとつらいですね。ずっと8%を越えているのは、それと同じことですよ。」糖尿病バロメーターも温度計に似たかたちをとることで、患者さんにHbA1cを視覚的に分かりやすく、また体温のように身近に感じてもらうことでわかりやすくしています。
出典:「絵で見て分かるインスリン治療講座」インスリン導入のヒント DAWN JAPAN 研究会 2005

■ Changing Diabetes® Barometer(チェンジング ダイアビーティス バロメーター)
ノボ ノルディスクが世界で行っているChanging Diabetes® バロメータープロジェクトは、糖尿病患者さんのQOL向上を目指し、糖尿病ケアを決められた指標で測定し、その進捗状況を年間ベースで共有することにより、長期的な改善を促すものです。グローバルプロジェクトでは、4つのテーマ:1) 糖尿病の経済的負担の軽減、2)糖尿病領域の医療従事者のレベルアップ、3)治療へのアクセス、4)糖尿病患者さんのエンパワーメントと自己管理の向上を扱っています。
参考資料:プレスリリース
ノボ ノルディスク社「changing diabetes(糖尿病を変える)バロメーター」を発表 

■ 糖尿病データマネジメント研究会
有限責任中間法人糖尿病データマネジメント研究会(英文名:Japan Diabetes Clinical Data Management Study Group[略称:JDDM])は糖尿病データ管理ソフトウェアを使用している医療機関の医師を中心に構成・設立され、運営されています。
本研究会はCoDiC(正式名:Computerized Diabetes Care)という糖尿病データ管理ソフトウェアを用いて、糖尿病治療の実態の把握と改善を目的とする多施設共同研究として、アウトカムリサーチ及び前向き研究を行っております。収集されたデータの評価と解析を行い、研究会活動を通して糖尿病医療の質の向上と発展に貢献し、国民の健康と福祉の増進をはかることを目指しています。
(糖尿病データマネジメント研究会のホームページより引用)

JDDM会員施設数75施設、CoDiCへの登録患者数 85,150名  *2007年末
(うち、本プロジェクト参加施設数 52施設、HbA1c集計対象患者数 33,241名)
糖尿病データマネジメント研究会は2001年に発足し、2005年に中間法人化されました。

この件についてのお問い合わせは、
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社  広報部まで

ノボ ノルディスク社につきましては、 www.novonordisk.com (英文)にてご覧いただけます。