ノボラピッド®30ミックスでのインスリン治療は、強化インスリン療法 (basal bolus)と有効性・安全性が同等と欧州糖尿病学会(EASD)で発表 ~2型糖尿病患者さん715人を対象に欧州で行われた PREFER試験データの結果~
2006年9月29日
PRESS-06-23
(デンマーク現地時間:2006年9月18日発表)
欧州糖尿病学会(EASD)で、9月16日、経口糖尿病薬療法を受けていた患者さんにおける二相性アナログ製剤のノボラピッド®30ミックス(海外販売名NovoMix®30)が、強化インスリン(basal bolus)療法と同等の有効性を示し、安全性プロフィールも同等であった1とのデータが発表されました。
ノボラピッド®30ミックスは、欧州委員会から、二相性インスリンアナログ製剤としては初めて、1日1回のインスリン療法の開始とその後の療法に適しているとの承認を、ノボ ノルディスク社(略称:NNA/S、社長:ラース レビアン ソレンセン/ Lars Rebien Sorensen、本社:デンマーク)が既に得ています。 EASDでの発表は、欧州委員会の判断に続いて、ノボラピッド30®ミックスが、簡便で有効な1日1回または1日2回投与インスリン療法を好む患者さんに適した治療の選択肢であることを確認するものです。
なお、今回のデータは、経口糖尿病薬でコントロール不良の2型糖尿病患者さん715例を対象として強化インスリン療法とノボラピッド®30ミックスを比較する「PREFER」試験の結果から得られたものです1。この試験で、ノボラピッド®30ミックスは、強化インスリン療法と同等の有効性と安全性を示し1、インスリン治療の開始と強化の両方に適した簡便で有効な治療の選択肢となることが明らかになりました。
「良好な血糖コントロールの維持が重要であることは十分に理解されています」と、PREFER試験の主任医師であるドイツの糖尿病代謝センターのアンドレアス リーベル博士は述べています。「(糖尿病患者さんにとって)良好なコントロールを得るためには空腹時血糖値(FPG)と食後血糖値(PPG)の両方をコントロールすることが重要であり2、強化インスリン療法は両方をコントロールできることから最も信頼性の高い治療法とみなされていました。 しかしながら、今回のPREFER試験で、ノボラピッド®30ミックスでも、同様のコントロ-ルが得られることが明らかになり、同製剤によってインスリン治療を適切な時期に開始し、その後必要に応じて強化するという方法が血糖コントロールを達成・維持する簡便な手段として有効であることが確認されました。利点としては、ノボラピッド®30ミックスを使う患者さんは糖尿病が進んでも、使い慣れたインスリン製剤と注入器を使って治療ができるということです。」
この試験ではまた、インスリン療法の経験がなかった患者さんのFPGとHbA1cのコントロールに関する有効性は、強化インスリン療法群とノボラピッド®30ミックス群で同等という結果を出しています1。このことから、強化インスリン療法に適していないか、または対応できない患者さんにとって、ノボラピッド®30ミックスは適切な選択肢になり、安全性を損なわずに、強化インスリン療法と同等の有効性が得られると考えられます。
また、ノボラピッド®30ミックスの安全性は強化インスリン療法と同等であることが明らかになり、低血糖の発現率は両群ともに低いものでした1 。
PREFER試験について
PREFER試験は、HbA1c値が7~12%の2型糖尿病患者さん715例を対象として目標値までの治療を行う26週間の多施設無作為化オープン比較試験です。被験者には経口糖尿病薬(OAD)の単独療法(n=537、72%)またはインスリン グラルギンかNPHインスリンとの併用療法(n=178、28%)の経験がありました。PREFER試験の被験者の1/3は、試験開始前に基礎インスリンによる治療を受けており、強化インスリン療法の成績が他の患者さんに比べ良好でした。
この試験では、2通りのインスリン アナログ療法、すなわち二相性インスリン アナログ(ノボラピッド® 30ミックス)を使用した療法と、インスリン デテミルとインスリン アスパルト(ノボラピッド®)を使用した強化インスリン療法について評価が行われました。 ノボラピッド®30ミックスは1日2回投与(朝食時に0.2 U/kg、夕食時に0.1 U/kg)から開始し、強化療法はインスリン デテミル1日1回投与(10 U、BMIが32 kg/m2以上であれば14 U)とインスリン アスパルトの食事時の投与から開始しました。両群で経口糖尿病薬の投与は中止しています。ノボラピッド®30ミックスは朝食前の血糖値が目標値の7.0 mmol/L以下に達するまで漸増し、インスリン アスパルトは食事90分後の血糖値が10.0 mmol/L以下となるまで漸増しました。夕食前の血糖値が5日続けて高値となるか夜間低血糖が生じたためにインスリン デテミル用量を十分に増量できない場合には、朝食前にもインスリン デテミルを投与し、夕食前の血漿血糖値が7.0 mmol/Lとなるまで漸増させました。
結果
| 測定項目 |
ノボラピッド®30ミックス |
強化インスリン療
(Basal-bolus) |
| 被験者全体 |
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| 試験終了時の平均FPG |
8.05 mmol/l(p=0.345) |
8.27 mmol/l |
| FPG 低下幅 |
2.88 mmol/l (p=0.345) |
2.97 mmol/l |
| HbA1c低下幅 |
1.23% (p=0.106) |
1.56 % |
|
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| 試験終了時のHbA1c |
7.17% |
6.96 % |
| HbA1c7.0%を達成した被験者 |
50% |
60% |
| 重度な低血糖がおきた被験者 |
0% |
1% |
| 軽微な低血糖がおきた被験者 |
28% |
31% |
| 軽微な夜間低血糖がおきた被験者 |
7.3% |
7.4% |
| インスリン治療の経験のない被験者 |
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| HbA1cの低下幅 |
1.42% |
1.69% |
| インスリンを既に処方されていた被験者 |
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| HbA1cの低下幅 |
0.75% |
1.21% |
ノボラピッド®30ミックスについて
ノボラピッド®30ミックスは2型糖尿病の治療を適応とする2相性インスリンアナログ製剤です。糖尿病患者さんの大半はインスリンへの反応が変動することから、血糖値をコントロールするためには複数のインスリン製剤を必要とすることが多いのですが、ノボラピッド®30ミックスにはアナログ超速効型インスリン(30%)とアナログ中間型インスリン(70%)が含まれており、両者を1回で投与できるという特徴があります。ノボラピッド®30ミックスの超速効型成分は10~20分以内に作用し始めます。このため、ヒトインスリン製剤は食事の30分前に投与しなければならないのに対し、ノボラピッド®30ミックスは食事の直前に投与することが可能です。同製剤の中間型成分はこれよりもゆっくり吸収されるため、作用時間が長く最大24時間になります。最大の作用は注射から1~4時間後に生じます。
ノボラピッド®30ミックスについては以下の有用性があることが試験で示されています。
- 食事に関連する血糖値のピークに対して迅速な作用が得られ、その後にプロタミン結晶性インスリン アスパルトが遅れて放出されインスリン濃度が速やかに正常値に戻る3 。
- ヒトインスリン混合製剤や基礎インスリン製剤に比べ、糖尿病患者さんの食後血糖値と空腹時血糖値のコントロールが改善されやすい。その結果、重大な低血糖を増加させることなく血糖をコントロールできる4-6 。
- HbA1cの目標値が達成される。経口糖尿病薬療法では糖尿病のコントロールが不良であった患者さんをノボラピッド®30ミックスに切り替えた場合、インスリン グラルギンへの切り替えに比べてHbA1cが推奨目標値に達する患者さんが50%多くなった4 。
- 目標値になかなか達しない患者さんでも、1日の注射回数を増やすだけで目標値に到達。経口糖尿病薬療法では米国糖尿病協会(ADA)のHbA1c目標値に到達できない患者さんを1日1回、2回または3回のノボラピッド®30ミックス投与に切り替えた結果、それぞれ41%、70%、77%の患者さんが目標値に到達2 。
ノボラピッド®30ミックスは、使用法が簡便で有効性が高いことから、インスリン療法を初めて開始する患者さんに特に適しています。 経口薬ではコントロールが得られない場合、医師はノボラピッド®30ミックスを1日1回投与から開始してコントロール不良による合併症を避けることができます。また、ノボラピッド®30ミックスを使い続けながらコントロールを維持できます。すなわち、糖尿病が進行し集中的な治療の必要性が高まった場合には、1日の注射回数を増やすことができます。
References
1 Liebl A, Prager R, Kaiser M, et al. The PREFER Study: both Biphasic Insulin Aspart 30 Twice-Daily and Basal-Bolus using Insulin Detemir and Insulin Aspart enabled patients with Type 2 Diabetes to achieve A1c Target <7.0%. EASD 2006. Poster #998.
2 Monnier L, Colette C. Contributions of fasting and postprandial glucose to haemoglobin A1c. Endocr Pract 2006; 12 (suppl 1):42?6.
3 NovoMix® 30 Summary of Product Characteristics, July 2004.
4 Raskin P, Rojas P, Hu P et al. Comparison of twice-daily biphasic insulin aspart 70/30 (NovoLog Mix® 70/30) with once-daily insulin glargine in patients with type 2 DM on oral antidiabetic agents. Diabetes Care 2005; 28: 260?5.
5 Boehm BO, Home PD, Behrend C. Premixed insulin aspart 30 vs premixed human insulin 30/70 twice daily: a randomized trial in type 1 and type 2 diabetic patients. Diabet Med 2002; 19:393?399.
6 Christiansen JS, Vaz JA, Metelko Z et al. Twice daily biphasic insulin aspart improves postprandial glycaemic control more effectively than twice daily NPH insulin, with low risk of hypoglycaemia, in patients with type 2 diabetes. Diabetes Obes Metab 2003; 5(6):446?454.
この件についてのお問い合わせは、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 広報部まで
ノボ ノルディスク社につきましては、 www.novonordisk.com (英文)にてご覧いただけます。
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