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ノボ ノルディスク社、
ノボセブン® 欧州委員会より2つの新規適応の承認を取得
第VII因子欠乏症とグランツマン血小板無力症


2004年2月27日
PRESS-04-04

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社(略称:NNPL、社長:ロジャー モーア、本社:東京都中央区)の親会社であるノボ ノルディスク社(略称:NNA/S、社長:ラース レビアン ソレンセン/ Lars Rebien Sørensen、本社:デンマーク)は、欧州委員会がノボセブン®について、新たに「第VII因子欠乏症患者における止血管理」と「血小板輸血不応性となったグランツマン血小板無力症の患者における止血管理」の2つの適応を承認したと発表しました1。第VII因子欠乏症とグランツマン血小板無力症は、稀におこる先天性の血液疾患で、ときに止血管理がうまくいかず、重篤な出血を招く可能性があります。これまで、これらの疾患に対し使用が認可されている遺伝子組換え製剤はありませんでした。ノボセブン®には、製造工程においてもヒト血漿由来タンパクは、一切添加されていません。そのため、ヒトウイルスによる感染の危険性はありません。

これまで第VII因子欠乏症患者の止血管理には、ヒト血漿由来第VII因子製剤(注:日本においては販売されていません)が使用されるか、ノボセブン®が適応外で使用されていました。一方、グランツマン血小板無力症患者の止血管理は、血小板輸血によって行われています。血小板輸血を反復すると血小板抗体が産生され、その後血小板輸血不応となる可能性があります。治療抵抗性となるため、これは非常に重大な合併症です。

ノボセブン®は、第VII因子欠乏症や血小板輸血不応となったグランツマン血小板無力症の患者における特発性出血の治療および手術における止血管理に有効な製剤であると、多くの公表論文で報告されています。ノボセブン®による止血の有効性は、第VII因子欠乏症患者では92%、グランツマン血小板無力症患者では96%でした1,2。第VII因子欠乏症患者あるいはグランツマン血小板無力症患者における外科手術では、ノボセブン®の使用により術中または術後のいずれにおいても異常出血は認められませんでした1,2

イタリアのラクイラ大学のG. マリアーニ教授は「これまでは、血小板輸血不応となったグランツマン血小板無力症患者に対しては、有効な治療法がありませんでした。また、これで第VII因子欠乏症患者の出血を迅速かつ効果的に治療でき、しかも、血液によってヒトの病原体が感染する危険性もありません」と話しています。

また、最近外傷による重症出血患者280例を対象とした多国間プラセボ対照試験において、ノボセブン®が血栓塞栓症を増加させることなく、輸血の必要性を減らすことが確認されました。ノボ ノルディスク社のチーフ サイエンス オフィサー、マッズ クロスゴー トムセンは、この試験結果と、今回承認された2つの新規適応の拡大によって、ノボセブン®を重症出血に対する止血剤の第一選択薬として確立するというノボ ノルディスク社のビジョンを確信したと話しています。

ノボセブン®について
ノボセブン®は、ヒト由来活性型第VII因子と機能的に同等な遺伝子組換え活性型第VII因子です。国内では、ノボセブン®は、現在、インヒビターを保有する血友病患者の出血抑制薬として認可されています。

ノボセブン®は、遺伝子工学を用いて遺伝子組換え第VII因子を発現するように調製された、ベビーハムスター腎細胞で製造されます。安定剤としてヒトアルブミンは添加されておらず、また、ほかのヒト由来タンパクも製造工程中で使用されていません。ヒト由来タンパクは、最終製品にも添加されていないため、血液によって伝播されるヒトの病原体への感染の危険性はありません。

1. Mariani G, MG Testa, T Di Paolantonio, et al, Use of recombinant, activated factor VII in the treatment of congenital factor VII deficiencies. Vox Sang, 1999;77:131-6.
2. Poon MC, O Katsarou and A Huth-Kuehne, Recombinant factor VIIa in congenital platelet bleeding disorders. Blood, 2000;96:256a.

 

添付資料

第VII因子欠乏症

■第VII因子欠乏症とは?

第VII因子は重要な血液凝固因子のひとつです。通常、切り傷などの損傷があると、体内では出血を抑制するために血液凝固系が始動します。この過程の最終産物はフィブリン塊です。第VII因子欠乏症の患者は、血液中の第VII因子が欠乏しているか、非常に少ない、あるいは活性が低下しており、鼻出血から頭蓋内出血までさまざまな出血が生じる可能性があります1

第VII因子欠乏症は、稀な先天性の出血性疾患です。発生率は30万人から50万人に1人であり2、性差はみられません。第VII因子欠乏症患者は、止血のために通常であれば形成される血餅を形成することができません。

出産時の外傷の結果として脳内出血が見られ、出生直後に第VII因子欠乏症と診断されることがありますが、悲劇的な結末となることもしばしばあります3。男児では、割礼後に止血困難となることがあります2。第VII因子欠乏症は遺伝性の疾患であるため、家族内に第VII因子欠乏症患者が他にもみつかる可能性があり、その場合には診断が容易です。

しかし、第VII因子欠乏症はほとんどの場合、重症出血が起こった結果として、小児期後半か成人期になってから診断されます。第VII因子欠乏症の人は、あざができやすく、重度の鼻出血をきたすことがあり、女性では月経期に重症出血をきたすことがあります。一般的に歯の治療後、歯肉から出血が見られます。また、術中および術後の出血も重大な問題です2,4

■現在の治療法

第VII因子欠乏症患者の治療の目的は、血液凝固系が正常にはたらくよう、欠乏している第VII因子を補充することです。ノボセブン®が発売されるまでは、治療は第VII因子を含有する血漿由来製剤を用いて行われていました1。このような製剤はヒトの血液から製造されるため、ヒトの病原体を伝播する危険性があります5

■第VII因子欠乏症におけるノボセブン®

ノボセブン®は遺伝子工学を用いて製造されており、製造工程中ではヒト由来タンパクが用いられていないため、ヒトの病原体伝播の危険性がありません。ノボセブン®は、体内に存在する第VII因子と同じ機能を有しています6

ノボセブン®は、第VII因子欠乏症患者の第VII因子の活性を補充し、出血部位に適切な血餅形成を誘発します。

第VII因子欠乏症患者における出血治療および手術または侵襲的処置の出血予防に対して、ノボセブン®15~30 μg/kg が4~6時間間隔で使用され、有効であることが示されています4,7,8

1. Ingerslev J and HL Kristensen, Haemophilia, 1998;4:689-96.
2. Perry DJ, Br J Haematol, 2002;118:689-700.
3. Ragni MV, JH Lewis, JA Spero, et al, Am J Hematol, 1981;10:79-88.
4. Ingerslev JK, L; Hvid, I; Tange, MR; Fredberg, U; Sneppen, O., Haemophilia, 1997;3:215-8.
5. Teitel J, World Federation of Haemophilia, 1999;Facts and Figures Monograph Series No. 7:1-8.
6. Jurlander B, L Thim, NK Klausen, et al, Semin Thromb Hemost, 2001;27:373-84.
7. Mariani G, MG Testa, T Di Paolantonio, et al, Vox Sang, 1999;77:131-6.
8. Scharrer I, Haemophilia, 1999;5:253-9.


グランツマン血小板無力症

■グランツマン血小板無力症とは?

血管損傷の直後には、まず血小板として知られている血液中の小さな細胞が集まって「血小板血栓」が作られます。グランツマン血小板無力症では、血小板に異常がみられるため、血管の損傷がおこっても、血小板凝集が正常におこらず、損傷部位をふさぐ血餅を形成することができません。この活性がないと出血は抑制できません。

この疾患は、スイス・ベルンの小児科医グランツマンによって、1918年にLe Valaisと呼ばれるスイスアルプスの村の小児で最初に確認されました。それ以来、グランツマン血小板無力症は世界中の他の多くの国民で確認されています2,3

グランツマン血小板無力症は、稀な先天性の血液疾患で、世界的に有病率は100万人に約1人であり、性差はみられません4,5。早期に診断されることが多く、通常は重篤な出血の経験によって5歳前に診断されます。鼻出血ならびに生歯、乳歯の喪失および歯磨き中の歯肉からの出血が一般的に見られます。グランツマン血小板無力症の女性は、月経期(初潮時にひどいことが多い)および出産時に重症出血をきたすことがあります。大手術などの場合と同様に、歯の治療など軽い処置が大きな問題となることがあります4,5

■現在の治療法

軽度の出血は圧迫、パッキング、トロンビンなどの局所的な処置によって効果的に治療することができますが、出血の標準的な治療法は血小板の輸血です。しかし、血小板を輸血すると血小板に対する抗体が産生し、その後の血小板輸血に不応になる可能性があります。ノボセブン®が出現するまでは、ほかに有効な治療法がなかったため、この合併症は大きな問題でした。

■グランツマン血小板無力症におけるノボセブン®の適応

ノボセブン®は、血小板輸血不応となったグランツマン血小板無力症患者への止血治療の新しい療法です。ノボセブン®は製造工程中でヒト由来タンパクを用いず、遺伝子工学を用いて製造されているため、ヒトの病原体伝播の危険性がありません。

■ノボセブン®は、出血部位に適切な血餅の形成を誘発します。

ノボセブン®は、血小板輸血に不応となったグランツマン血小板無力症患者において、鼻出血、消化管出血、出産時の出血、歯肉出血など様々なタイプの出血の止血管理、抜歯、カテーテル挿入、椎間板切除術、結腸半切除術、十二指腸切除術、腸生検などの手術または様々な侵襲的処置における出血の予防に有効であることが示されています7,8,9,10。90 μg/kg(範囲80~120 μg/kg)を2時間(範囲1.5~2.5時間)毎に静脈内に投与します。確実に止血するには少なくとも3回投与が必要となります。

1. Glanzmann E, Hereditare Hammorrhagische thrombasthenie: Ein beitrag zur pathologie der blut plattchen. J Kinderkr, 1918;88:113-41.
2. Boudreaux MK and JL Catalfamo, Molecular and genetic basis for thrombasthenic thrombopathia in otterhounds. Am J Vet Res, 2001;62:1797-804.
3. Rosenberg N, R Yatuv, Y Orion, et al, Glanzmann thrombasthenia caused by an 11.2-kb deletion in the glycoprotein IIIa (beta3) is a second mutation in Iraqi Jews that stemmed from a distinct founder. Blood, 1997;89:3654-62.
4. Bellucci S and J Caen, Molecular basis of Glanzmann's Thrombasthenia and current strategies in treatment. Blood Rev, 2002;16:193-202.
5. Nair S, K Ghosh, B Kulkarni, et al, Glanzmann's thrombasthenia: updated. Platelets, 2002;13:387-93.
6. Andreu G, P Morel, F Forestier, et al, Hemovigilance network in France: organization and analysis of immediate transfusion incident reports from 1994 to 1998. Transfusion, 2002;42:1356-64.
7. Tengborn L and B Petruson, A patient with Glanzmann thrombasthenia and epistaxis successfully treated with recombinant factor VIIa. Thromb Haemost, 1996;75:981-2.
8. Poon MC, C Demers, F Jobin, et al, Recombinant factor VIIa is effective for bleeding and surgery in patients with Glanzmann thrombasthenia. Blood, 1999;94:3951-3.
9. Poon MC, O Katsarou and A Huth-Kuehne, Recombinant factor VIIa in congenital platelet bleeding disorders. Blood, 2000;96:256a.
10. d'Oiron R, C Menart, MC Trzeciak, et al, Use of recombinant factor VIIa in 3 patients with inherited type I Glanzmann's thrombasthenia undergoing invasive procedures. Thromb Haemost, 2000;83:644-7.

 

この件についてのお問い合わせは、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社  広報部まで

ノボ ノルディスク社につきましては、 www.novonordisk.com (英文)にてご覧いただけます。